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2-11 「路地空間」を創出したSC、喪失した商店街 no壱

2013年06月26日

大手スーパーの店舗と言えども、 80年代までは商店街の一画に出店されるものでした。

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しかしながら、時代がバブルとなり始めた頃から出店場所並びに店舗形態に変化が訪れます。
車社会が加速 していました。それにつれて、SCもその施設形態を変容させていくことは既に必定でした。

  - アメリカで誕生しだした新形態 SC(Shopping Center)、アメリカをお手本に再びお勉強です。
  - 巨大モール化SC、倉庫型SC,更にはパワーセンターetc
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  - 倉庫型SCは日本に根付きませんでしたが、モール化SCやパワーセンター はその後の本流となります。

また、偶然か必然かは論を譲るとして、時を一にして 商売の形が徐々に 「床貸し」 へと移行 していきます。
特に百貨店の変化は顕著でしたが、全フロア 「床貸し」 の大型商業店舗も増えていきました。

  - 街中の大型商業施設の多くは、区画整理や小中学校の廃校跡地事業等での再開発事業によるもの。
駐車場を片手に 郊外に移転し始めたSC や 街中に出現し始めた大型商業施設 において、
それらの 開発企画書 には必ず 路地空間の創造 の一節が盛り込まれたのです。

  - 商業施設のプランニングにおいて、そのコンセプトは言わばお約束でした。
  - なぜならば、小さくてもいいから建物の中に 「商店街」 を作りたかったからです。

什器を並べるだけの従来売り場 「通路」 ではなく、一つ一つの店が顔を持てる 「路」 が求められます。
百貨店やSCでも自社販売フロアとテナントフロアでは区画割り・什器配列等が違います。
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’90年代以降に大きく転換していく商業施設を決定付ける要素の一つが、
「商店街」 の持つ 「歩き回る心地よさ」どうプランニングに反映させるか、だったとも言えます。

  - 例えば、名古屋空港 「Centrair : セントレア 」 のショップ・フロア 「ちょうちん横丁」 なんかも、



   
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片や、本来の 「商店街」 は、店が一店一店と閉じる毎に「店」だけではなく 「路」をも喪失 していきます。

  - 求められて作られた駐車場もが、配慮の無い配置計画によって 「路」 の喪失に拍車を掛けたようです。
  - なんとも皮肉な結果です。 「歌を忘れたカナリア」 と言っていいかもしれません。

そうなった経緯には様々な理由が考えられるでしょう。
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一つには既に述べた 「モータリゼーション:車社会」 へ大きく転換した社会構造がありますし、
二つには 「景観保全・創造」 への配慮が希薄 であったことも一因と考えられます。

  - 例えば、ワルシャワなどは先の大戦で街の中心部がほとんどを破壊されましたが、
  - 以前の街並みを修復すべく戦後の数十年が費やされました。
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  - どちらが善かは判断が困難ですが、日本とは対局の価値観があることは確かなようです。



    
     ワルシャワ歴史地区   クリックで当該 Google Mapsページ へ




更に、何故それらの気運がこの日本社会に定着したかを問うていけば、
「土地の有効活用」 が最も優先された結果 であると言えるかもしれません。

  - 「有効活用」 は、「効率性」 と言い換えればわかりやすいでしょう。

この時、「土地の効率性」 に大きく関与するものが 「法律」 です。
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以前建築物の形を決定するものはその地の材料であると記したかもしれませんが、実はそれだけではなく、
いや都市にあってはそれ以上かもで、行政による法規制や税制の影響が大きいのです。

  - 間口税とか開口税とか聞いたことがおありだと思います。
  - 間口が広いほど、或いは道に面した開口が大きいほど税金が高かったって言う税制。
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  - 他にも、例えば石積みの三角お屋根で有名なイタリアのアルベロベッロなんて、
  - お役人が来る時に屋根を取っ払って 「ほら、これは家じゃねぇだろ」 ってことであの屋根なのだそうで。
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影響を及ぼす法は 「都市計画法」 と、やはり 「建築基準法」 です。

全ての土地(敷地)は都市計画法によって用途地域の指定がされますけれども、
その用途地域による 建蔽率、容積率 の上限設定と共に大きな制約となるものに 斜線制限 があります。
  - 道路斜線、隣地斜線、そして住居系地域では北側斜線など。

時代はますます 「土地の効率性」 を求めましたから、
壁面セットバック による緩和、また近年には 天空率 による緩和規定等、基準法改定が継接ぎされています。
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もう 「前面道路の幅員」 の及ぼす斜線制限がどう土地効率に関わってくるか がおわかりになるでしょう。

  - 前面道路が広ければ広いほど、より採算のとれる計画を作りやすくなりますし、
  - 何よりも法的効率性が担保されれば地価にも反映されることとなるわけです。

果たして、至る所で区画整理が遂行されました。

  - いえ、勿論・・・防災等の災害対策とか緊急車両の通行とか雑多な理由はあるんですけどね。


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しかしながら建築基準法による形態操作は 「土地の効率性」 を担保した代わりに、
「街並み」 並びに 「路」 を、更には 「地縁」 までもを破壊 してしまったことを忘れてはなりません。
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また、これが重要ですが、建築基準法による形態操作で満足、納得できる 「街」 を形成できる場所は、
少なくとも県庁所在地規模の都市の中心商業地に限定されるように感じます。

  - 中心商業地から外れたら既にアウトです。
  - 上で記したような自分勝手に増殖していくだけの雑然とした「街」を作り出します。

況してや、過疎化を心配せねばならない地方都市では 「土地の効率性」 自体が放棄されている状況です。

「都市計画法」 、「建築基準法」 による市街地形成はもちろん無視はしませんけれども、
それだけに頼らない 別軸の価値観を持ち込まなければ 「街」 の再生はありえない と考えます。


くどくどと書いてしまいましたが、ぶっちゃけ・・・

● チマチマと改正を重ねながら 「土地の効率性」 を追い求めてきた
                「建築基準法」 なんかに地方都市は踊らされるな!


     - 「建築基準法」 で良好な 「中心市街地」 を作れるのは、大都市だけだよ!

ってことです。


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※ 別に書かなくてもいいとは思いましたが、SCの変遷には別の法律も絡んでいます ので追記です。

  当時、SCについては 「大店法」 の絡みから形は兎も角、立地や規模への影響が大でした。
  その 「大店法」 は時代であっち行きこっち行きと試行錯誤していますが、
  その辺はこのブログ内容とは直接関係しないので、簡単にでも知っておきたいと言う人はここらから。
  ○ まちづくり3法 - Wikipedia


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では、続きは次回に。
件の別軸として思考の 「路地空間」 の構造(構成関係)について具合的に詰められたらなぁと考えています。




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